会長あいさつ

子どもが主語となる国語教室を目指して

名古屋国語教育研究会会長  名古屋市立上社小学校長  井本 孝男

 

5月に開催された名古屋国語教育研究会(名国研)総会をもって、会長はじめ組織と活動方針等を審議・ご承認いただきました。今年度の会長として、会員の皆様とともに、名古屋の国語教育の発展に努めてまいりたいと考えています。

さて、名国研では、長きにわたり継続してきた研究主題「未来に生きることばの力」を「未来を創ることばの力」へと改めました。

新たな研究主題の設定に至りましたのは、予測困難な方向へと急激に変化していく社会で、子どもたちがよりよく生きていくためには、物事を正確に理解し、論理的に思考し、豊かに想像し、適切に表現することができる「ことばの力」が不可欠であり、「(予測可能な)未来に生きることばの力」から、「(予測困難な社会の中で自らが)未来を創ることばの力」へと、目指すべき目標を転換する時機を迎えた、と考えたからです。

また、教師からの指示待ちではなく、自らがことばと向き合い、自らのことばの世界を創っていこうとする主体的なことばの学び手の育成を図っていく必要がある、という考えに立ち、「子どもたちが自走する国語教室の創造」を今年度研究のサブテーマとして掲げました。こうした大きな転換を図る中、これまでの名国研が培ってきた財産を学習環境として提供しながらも、「教師がサポーターに回り、いかにして子どもたちが自己選択・自己決定して学習を進めていくことができるか」といった、自走する学びへの転換の視点に立った実践研究が必要であると考えています。多くの皆様とともに、子どもたちが目を輝かせる学びの姿を求めて、語り合えますことを願っています。

組織図

名古屋国語教育研究会組織図 >>